傷病手当金は1日につき標準報酬日額の3分の2が支給されます。
「傷病手当金のもらえる金額を確認しよう」のページも確認してくださいね。
ただ傷病手当金の支給額は次の場合には減額されてしまいます。その減額される場合について確認していきましょう。
健康保険加入中の傷病手当金の場合
- 事業主から報酬を受けている場合
- 同一の傷病に関して障害厚生年金を受けている場合
この場合に傷病手当金の支給額はカットされます。
事業主から報酬を受けている場合
「傷病手当金のもらえる金額を確認しよう」【例3】を確認してください。
このページに記載する傷病手当金の支給額が調整される場合のすべてに当てはまることですが、傷病手当金の支給額を調整する場合には日額単位に直してから調整することになっています。
日額に直して比較したときに傷病手当金の支給日額が会社からもらった報酬の額より高い場合には、傷病手当金の支給額が調整されて報酬との差額分が支給され、逆に傷病手当金の支給日額が会社からもらった報酬の額より低い場合には傷病手当金は支給されません(不支給となります)。
会社からの報酬日額 2,000円(1カ月分として6万円もらった場合)
6,667円 > 2,000円 差額分が支給される
6,667-2,000=4,667円
1日につきこの金額が支給されます。
同一の傷病に関して障害厚生年金を受けている場合
傷病手当金の対象になっている病気と障害厚生年金の対象になっている病気が同一である場合には傷病手当金の支給額が調整されます。また障害厚生年金と障害基礎年金が同一の支給事由である場合には障害基礎年金も合算した金額と傷病手当金の支給額が調整されることになります。
年金と傷病手当金との支給額の調整についても日額単位に直してから調整することになりますが、年金の場合は1年を360日で割って1日の年金額を計算します。1年が365日でもうるう年で366日ある年でも360日で割ることになるので注意してください。
障害厚生年金(障害基礎年金)の支給日額 5,000円(年金の年額180万円)
6,667-5,000=1,667円
1日につきこの金額が支給されます。
この2つの場合に傷病手当金の支給額がカットされることになります。
傷病手当金の支給金額は標準報酬日額の3分の2とだけ覚えていると、いざ受給してみると金額が少なかった。。というようなことがないようにしましょう。