健康保険に加入中に受ける傷病手当金の調整についてはこちらで確認しました。
『傷病手当金の支給額が調整される場合はどんな時か?【健康保険加入中の場合】』

今回は退職後の傷病手当金の支給額が調整される場合について確認していきましょう。

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退職後の傷病手当金の支給額の調整の概要

退職後の期間に受給する傷病手当金の支給額の調整は在職中の期間に受給する傷病手当金の支給額の調整とは違い、老齢年金との調整が加わることになります。

退職後の期間の傷病手当金と調整される他の給付についてまとめると次の2つになります。

  1. 退職後、老齢厚生年金や老齢基礎年金又は退職共済年金などを受けている場合
  2. 同一の傷病により障害厚生年金を受けている場合

これらの年金の給付を受けている場合には傷病手当金の支給額が調整されることになります。

傷病手当金と年金の調整について

年金との調整にはいくつかのルールがあります。

傷病手当金の支給日額と年金日額を比較する

傷病手当金の支給日額と年金の日額を比較します。比較した結果、傷病手当金の支給日額の方が高い場合には年金日額との差額分が一日につき支給され、逆に年金日額の方が高い場合には傷病手当金は支給されません。
調整されるのはあくまでも傷病手当金の方であり、年金については支給額が調整されることはありません。

年金日額の計算方法

年金日額は年金の年額を360で割って1日の金額を計算します。1年分の年金を1日に直すのであれば365や366で割る方が正しい気がしますが傷病手当金の調整のルールでは360で割ることになっています。

具体例
標準報酬月額が30万円、年金年額が200万円の場合
標準報酬日額 6,667円
年金日額 5,555円(200万円÷360(1円未満切り捨て))
6,667‐5,555=1,112円

傷病手当金は1日につき1,112円支給される。

退職後の傷病手当金の直接の調整事由は、老齢を支給事由とする年金と傷病手当金と同一の病気による障害厚生年金の2つになります。あれ?と思った方もいるかもしれませんが、雇用保険の基本手当は傷病手当金の調整事由に含まれていないのです。理由は別のページで説明したいと思います。※ちなみに雇用保険の基本手当と傷病手当金は同時には受けられません。